こどもの睡眠時間③~未だ謎が多い睡眠の話~

今回は実際によく聞かれる相談内容「どうしたら、こどもの規則正しい睡眠リズムをつくれますか?」についてお話していきます。

①早起きをする

まずは「早起き」です。これが最善だったりします。昔からよく言われる「早寝早起き」という言葉がありますが、順番が逆です。この認識は、我々の業界ではけっこう共通認識かもしれません。体の体内時計は起床して、日光(光)を認識してから正しく調整されます。それによって体温や血流も上昇し始め、身体の様々な機関が覚醒していきます。いかに朝が大切かが分かったと思います。早起きをすれば脳と体は午前中から活発に活動し始めて、午後からは徐々に休息へ向けて活動を低下させていきます。体温も下がっていきます。

ここで「…?。こどもは眠くなったら手が熱っぽくポカポカしてるよ。」と思う方もいるかと思います。

たしかにそうです。ポカポカしています。ただ!ポカポカしているのは「手」です。その際に体温を測ってみて下さい。特に深部は、体温が下がっています。内臓や深部の温度を下げるために身体の表面から放熱しているのです。これは科学的に証明されています。どんなに「私、夜型」と言っていても、身体は生理的にはどんどん休息へ向かって準備を整えているのです。ただし、遅ーくに起きてしまってはこのサイクルのスタートが遅れてしまうのです。なので、日中に満足に覚醒状態がおとずれず活動が鈍り、夜になって休息へ向かう身体や頭の準備も整わなくて「寝れない」状態になってしまうのです。

とにかく朝です!朝の早起きが大切です!

②心地よく休息に向かう準備やルーティーンを大切にする。

「早起きの大切さはわかった。でも何度起こしても起きてくれないのです。」等で困っている方もいると思います。

結論、いきなり今までの習慣を一気に変るのは大人もそうですが、無理です。

あきらめず、根気強く毎日積み重ねていきましょう。また、ただ早く起きればそれでよしでもありません。

眠そうにして起きてくれないのであれば、その子にとっての睡眠時間が足りていない証拠です。一気に1時間も生活のリズムを朝に引き上げるのであれば、しばらくは睡眠時間が足りなくなるのは当たり前です。例えば10分・15分と徐々に引き上げていきましょう。そして毎日継続していきましょう。

この継続がポイントです。そして継続に最も重要なことは「大人も子どもに合わせて努力していく。」ということです。

子どもの起こす時間を大人の都合に合わせてはいませんか?「朝はとにかく忙しくて構えないから、とりあえずこちらの手が空くまでは寝ててもらおう。」とか、「今日は仕事が休みだからずっと寝ていたい。起こさない。又は子どもが起きても私は寝ていよう。」とかでは上手くいきません。大人でも目が覚めてから、すぐにすべてが覚醒し、食欲や気力が湧いてくる方ばかりではないと思います。

まどろんだりボーっとする時間が必要です。そのためには覚醒してほしい時間から逆算して起こし、ボーっとする時間を保証させてあげる必要があります。ボーっとしている時間には目は開けさせといた方がいいでしょう。できれば日光で部屋を明るくしておいて下さい。日光でなければ部屋の電気でも構いません。また、朝の生活音や朝食の匂い等、視覚以外の五感が働くような環境にして下さい。それだけでも、2度寝や目を開けてくれないといったことを防ぐことができますし、自然と身体と頭が覚醒状態に移行していきます。プラス、ところどころで気にかけて声をかけたり目くばせするのは大切です。

以上の事を読み進めてもうお気づきですよね。

そう、大人は子ども以上に早起きしなければ上手くいきません!たぶん、ここが一番の難事だと思います。

そもそも、こどもの生活リズムの問題の8割以上は大人に原因があります。

頑張りましょう!皆さん!

とはいえ、大人もいきなり早起きはつらいですよね。継続が一番大切なので、まず続けられる事からはじめていきましょう。

10分・15分早起きすることを習慣づけていきましょう。

私も以前は朝が苦手でした。しかし、こどもが生まれてから必要に迫られて朝に強くなりました。そんな私も10分早起きから始めたのです。

また、早起きは私にとってもとてもいい効果がありました。朝から活動的になり、以前よりも仕事の効率や生産性が上がり、情緒も安定してきたように思えます。自分の時間も増えました。いい事ばかりでした。

ぜひ始めてみて下さい。「一人ではできないけど、頑張りたい。」という方は是非、伴走させてください。お待ちしております。

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